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【鳥取県】突然の大雨への備え【記録的短時間大雨情報】

2020年9月30日

2020年9月26日(土)、鳥取県では大雨になりました。

この記事では、当時の雨の状況発表された気象情報について紹介します。

さらに大雨の時の情報収集について解説しますので、参考にしていただけたら幸いです。

雨の状況

まずは2020年9月26日12時から18時の雨の様子を見てみましょう。


県東部や中部を中心に活発な雨雲がかかっていました。

鳥取市佐治では15時前に10分間降水量17.5mmを観測しました。
この値は統計史上1位の記録です。

雨が降り始めた9月24日(木)17時から27日(日)16時までの降水量9月の1ヶ月間に降る降水量の平年値を比較すると、以下のようになります。

鳥取市鹿野では1ヶ月に降る降水量の約7割、鳥取市佐治では約8割の雨がわずか3日程で降ってしまいました。

天気図

26日(土)から27日(日)にかけての天気図はこちらです。

26日は日本海中部に低気圧があり、鳥取県内は地上付近に北寄りの暖湿気が流れ込んでいました。

さらに上空には寒気を伴った気圧の谷が通過したため、大気の状態が非常に不安定となり、局地的に活発な雨雲がかかりました。

9月26日21時の上空5,700m付近の気温は-14.9℃、平年より5℃以上も低い気温でした。

※上空の気温の観測地点のうち鳥取に最も近い地点が松江なので、松江の数字を書いています。

高層天気図(9月26日21時(日本時間)の500hPa面)を加工

発表された気象情報

県内には警報や注意報、府県気象情報などが発表されました。

特に注意を向けていただきたい情報は「記録的短時間大雨情報」と「土砂災害警戒情報」です。

これらの情報について説明していきます。

記録的短時間大雨情報

鳥取県では26日(土)に記録的短時間大雨情報が発表されました。

記録的短時間大雨情報

数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測(地上の雨量計による観測)したり、解析(気象レーダーと地上の雨量計を組み合わせた分析)したりしたときに発表される。

大雨警報発表中に、現在の降雨がその地域にとって土砂災害や浸水害、中小河川の洪水災害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることを知らせするために発表する。(気象庁HPより)

9月26日(土)は記録的短時間大雨情報が4号にわたって発表されて、合計7か所(重複含む)で記録的な大雨になりました。

鳥取県で発表された記録的短時間大雨情報の履歴を見ると、以下のようになります。

前回は今年8月、その前は昨年9月に発表されました。
それ以前を遡ると2015年になります。2016年から2018年は発表されていません。

鳥取県で記録的短時間大雨情報が発表されるのは珍しいという認識でしたが、昨年と今年の状況を見ると「数年に一度の情報」ではなくなってきているように思います。

土砂災害警戒情報

鳥取市北部、鳥取市南部、三朝町には土砂災害警戒情報が発表されました。

土砂災害警戒情報

大雨警報(土砂災害)の発表後、命に危険を及ぼす土砂災害がいつ発生してもおかしくない状況となったときに、避難の判断を支援するため、対象となる市町村を特定して警戒を呼びかける情報。(気象庁HPより)

土砂災害警戒情報は内閣府が定める「警戒レベル4」に相当する情報で、危険な場所から全員避難すべき情報になります。

突然の大雨では情報確認を

急な大雨に遭遇したときは雨の情報災害の危険度を確認するようにしましょう。

雨の情報

雨雲の動きや今後の雨の予想は気象庁HPから確認することができます。

現在どれくらい雨が降っているのか、このあと自分の居場所で雨が降るのかを確認することで、避難行動の参考になります。

今回は局地的に活発な雨雲がかかったため、鳥取市の中でも雨が多く降った地域もあれば、それほど降らなかった地域もありました。

具体的にどこで降っているのか確認することが大切です。

災害の危険度

土砂災害と浸水害、洪水の危険度は気象庁HPから確認することができます。

土砂災害の危険度分布

土砂災害の危険度が色で示されます。濃い色の所が危険度の高い地域です。

洪水の危険度分布

河川の洪水の危険度が色で示されます。こちらも濃い色の所が危険度の高い地域です。

鳥取県の河川監視カメラでもリアルタイムで川の様子を見ることができるので、大雨の時は活用しましょう。

自分が川に行かなくても情報を見ることができます。決して川に近づくことはしないようにして下さい。

これらの気象情報と、市区町村から出される避難の情報を確認して、必要に応じて早めに避難するようにしましょう。

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