このような疑問を持っている人に向けて記事を書きます。
台風・ハリケーン・サイクロンはどれも発達した熱帯低気圧ですが、存在場所によって呼び方が変わります。
今回は台風・ハリケーン・サイクロンのちがいを解説し、日本と海外の基準についても見ていきます。
台風・ハリケーン・サイクロンは存在場所がちがう
台風・ハリケーン・サイクロンはどこにいるかによって、呼び方が変わります。
台風・ハリケーン・サイクロンのちがい
- 台風:北西太平洋・南シナ海に存在
- ハリケーン:北大西洋・カリブ海・メキシコ湾・北東太平洋に存在
- サイクロン:ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在
地図で見ると以下のようになります。
ハリケーンから台風に変わることも!「越境台風」とは
台風・ハリケーン・サイクロンのちがいは「存在場所」であり、「発生場所」ではありません。
そのため、ハリケーンの領域で発生したあと、台風の領域に移動することがあります。
台風の領域以外で発生した熱帯低気圧(ハリケーン・サイクロン)が、台風の領域に入ってきた場合、この台風を「越境台風」といいます。
「台風」と「ハリケーン」の基準
「台風」と「ハリケーン」は基準値が異なります。
日本だったら「台風」になる場合でも、海外ではハリケーンではなく「熱帯低気圧」になることもあります。
ここで気をつけたいのが、基準として使っている「最大風速」です。
台風は「10分間の平均風速の最大値」ですが、ハリケーンは「1分間の平均風速の最大値」を使っています。
「10分間の平均風速」よりも「1分間の平均風速」のほうが、だいたい2割くらい大きくなります。
例えば、日本で風速10m/sと観測された風は、海外だと風速12m/sくらいに観測されます。
サイクロンについて
サイクロンは「ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在する熱帯低気圧」と紹介しましたが、実は「サイクロン」という言葉は他の意味でも使われます。
- 広く低気圧一般を指すことば(熱帯低気圧や温帯低気圧の区別もしない)
- 熱帯低気圧(トロピカルサイクロン)の略称
- ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋に存在する熱帯低気圧
■参考
・台風について(気象庁)
・世界の台風(タイフーン)・ハリケーン・サイクロンの比較(デジタル台風)
・台風の分類(デジタル台風)