気象予報士

気象予報士の試験に合格するまでの道のり

気象予報士試験

気象予報士に興味があるけど、試験って難しいんでしょ?文系の自分には無理だ...

このように考えている人に向けて記事を書きます。

私がどうやって試験に合格したのか、合格までの過程や使っていた参考書を紹介します。

失敗談を含めたうえでオススメの勉強方法も紹介するので、気象予報士に興味がある人は参考にしてみてください。

私の経歴

  • 第42回試験(2014年8月)に合格
  • 合格まで6回受験
  • 2018年からNHKの気象キャスター

合格までの道のり

私は気象予報士試験に合格するまで6回受験をしました。

受験の年月と結果は以下の通りです。

  • 第35回試験(2011年1月) すべて不合格
  • 第38回試験(2012年8月) 学科一般合格
  • 第39回試験(2013年1月) すべて不合格
  • 第40回試験(2013年8月) 学科専門合格
  • 第41回試験(2014年1月) 学科一般合格
  • 第42回試験(2014年8月) 実技合格 → 資格取得

気象予報士試験は「学科(一般)」「学科(専門)」「実技」の試験があります。

実技といってもペーパーテストなので、誰かと面接したり人前で解説する試験ではありません。

学科試験がマークシート形式、実技試験が記述式です。

「学科(一般)」と「学科(専門)」に合格した場合のみ「実技」の採点が行なわれます。

「学科(一般)」と「学科(専門)」は一度合格すると、1年以内の試験が免除になります。

例えば...

第56回試験で「学科(一般)」に合格

→第57回試験:「学科(一般)」免除、「学科(専門)」と「実技」受験

→第58回試験:「学科(一般)」免除、「学科(専門)」と「実技」受験

 ※第57回で「学科(専門)」に合格した場合は「実技」のみ受験

ただし1年を超えてしまうと免除は適用されなくなるため、「学科(一般)」を再び受けなくてはいけません。

実際に私も第38回試験で「学科(一般)」に合格しましたが、第39回と第40回で「実技」まで合格できなかったため、第41回で「学科(一般)」を受け直しました。

当時は学科も実技も同時に勉強していたので、各科目の勉強が浅くなっていたと思います。

自分の過去の経験を踏まえて、合格するためにオススメの作戦は1科目ずつ勉強して3回の受験で合格することです。

次の試験(2021年8月)から受ける場合、以下のようなスケジュールで合格することを目指します。

合格スケジュール

  • 第56回試験(2021年8月)で「学科(一般)」に合格
  • 第57回試験(2022年1月)で「学科(専門)」に合格
  • 第58回試験(2022年8月)で「実技」に合格 → 資格取得

「学科(一般)」と「学科(専門)」は順序が逆でもOKです。

参考書や実際の問題をチラ見してみて、取っ付きやすいほうから始めると良いと思います。

気象予報士試験の過去問は気象業務支援センターのホームページに掲載されているので参考にしてください。

オススメの勉強方法・参考書

基本的な私の勉強方法は以下の通りです。

勉強方法

  • 参考書を読む
  • 問題集を解く

とてもシンプルです。

まずは参考書を読みます。このとき、わかりやすい内容の場合は多く読んで、難しい内容の場合は少なく読んでいました。

例えば...

「学科(一般)」の【降水過程】は割と読みやすかったので、サクサク読んですぐに問題集に移っていました。

一方、【大気力学】は難しかったので、「気圧傾度力」の範囲だけ読んだら「気圧傾度力」の問題だけを解くようにしていました。

「気圧傾度力」の範囲が終わってから「コリオリ力」に移ります。

これをひたすら繰り返していました。

試験に受からなかったときは、「学科(一般)」「学科(専門)」「実技」をすべて並行して勉強していたので、頭が混乱していた時期がありました。

科目間で共通する内容もありますが、一旦はどれか1つの科目にしぼって勉強したほうが、うまくいった気がします。

使っていた参考書と問題集

ここからは私が気象予報士試験の勉強をしていた時に、実際に使っていた参考書と問題集を紹介します。

複数の参考書や問題集を買いましたが、特にオススメなものを絞って記載します。

学科(一般)の参考書

最も重宝していた参考書は「図解入門 最新気象学のキホンがよ~くわかる本」です。

イラストが多く、初心者でも理解しやすい内容になっていると思います。

Googleの書籍検索で試し読みができるので、ぜひ中身を確認してみてください。

物理や数学に抵抗がない人は「一般気象学」もオススメです。

私は試験勉強を始めたころ、「一般気象学」を最初から最後まで一読しましたが、内容が難しくて途中で心が折れました。

この本も章ごとに区切って読み進めることをオススメします。

今では「〇〇の式って、そもそもどうやって成り立つんだっけ?」などと疑問が出たときに、辞書のように使っています。

気象関連の勉強や仕事をする人は、持っておくと便利な本だと思います。

学科(専門)の参考書

「学科(専門)」の勉強で使っていた参考書は「気象予報士かんたん合格テキスト〈学科専門知識編〉(らくらく突破) 」です。

学科(専門)の参考書のなかで最も内容がまとまっていると思ったのが「気象予報士かんたん合格テキスト」だったので、これを買いました。

気象予報士試験に焦点を当てて解説してあって読みやすいと思います。

学科の問題集

「学科(一般)」と「学科(専門)」の問題集は「気象予報士試験 精選問題集」を使っていました。


過去問が分野別にまとまっていて便利でした。

載っている問題を全て正解するまで何度も繰り返し解いていました。

実技の参考書&問題集

「実技」の勉強で使っていた参考書&問題集は「気象予報士かんたん合格テキスト〈実技編〉(らくらく突破)」です。

前半は「基礎知識」や「天気図の読み方」など、参考書のような内容になっています。

後半は「テーマ別事例演習」が載っていて、「低気圧」や「台風」といったテーマごとに問題と解説があります。

実技試験は「気象予報士かんたん合格テキスト〈実技編〉(らくらく突破)」のほかに、気象業務支援センターの過去問を印刷して解いていました。

過去問でわからない問題は、過去問を解説している個人ブログなどを検索して参考にしていました。

気象予報士試験のカラクリ

気象予報士試験は難しいと思われているかもしれません。

おそらくその理由は合格率が低いからです。

実際に気象予報士試験は合格率5.5%くらいで、低いときだと合格率4.0%だったときもあります。

しかし、この数字にはカラクリが2つあります。

合格率のカラクリ

  1. 受験者が多い
  2. 合格率は「実技」まで合格した人の割合

どういうことなのか詳しく見ていきましょう。

①受験者が多い

気象予報士試験は受験資格がないため、受験者が多いことが特徴です。

例えば司法試験の場合、法科大学院を修了あるいは予備試験に合格しないと、そもそも受験すらできません。

一方、気象予報士試験は誰でも受験することができます。

"誰でも受験できる"="受験者数が多くなる"ことから、合格率が下がっていると考えられます。

気象予報士試験は小学6年生で合格している人もいるんです。

「文系だから難しい」と敬遠するのはもったいないかもしれません。

また、社会人として仕事しながら資格取得した人もたくさんいます。

(株)ウェザーマップの気象予報士には、文系出身で気象と全く関係ない仕事をしているところから、資格取得して気象キャスターをしている人も多いです。

実際に気象予報士として活動している人を知ると、モチベーションが上がるかもしれません。

②合格率は「実技」まで合格した人の割合

合格率5.5%というのは、「実技」まで合格した人の割合です。

そのため「学科(一般)」や「学科(専門)」のみ合格した人、あるいは「学科(一般)」「学科(専門)」の両方とも合格した人でも、「実技」に合格していない場合は合格率に含まれません

学科試験に合格している人の割合を含めれば、合格率は高くなると思います。

まずは1科目の合格を目指して、参考書を手に取ってみてください。

おまけ:私の勉強過程

私は大学に入学した後に気象予報士試験の勉強を始めました。

受かるまでの道のりを示すと以下の通りです。

受かるまでの道のり

  • 大学1年生の夏:神奈川大学の公開講座を受講
  • 大学1年生の冬:気象予報士試験を受ける(1回目)
  • 大学3年生の春:気象学研究室に所属
  • 大学3年生の夏:気象予報士試験を受ける(2回目)
    ※以降、受かるまで毎回の試験を受ける
  • 大学院1年生の夏:合格

主な項目を深ぼりしていきます。

公開講座を受講

入学した大学は横浜国立大学ですが、近隣の神奈川大学が気象予報士試験の生涯学習講座を開いており、半年ほど通って勉強していました。

この講座は初心者向けだったので、気象予報士試験とはどういうものか、勉強内容は何なのか、天気図には何が書いてあるのかなど、基本的な知識を得ることができました。

「気象予報士試験について全くわからない」かつ「塾のように講師の授業を直接聞きたい」という人は、このような講座を探して通ってみるのもいいかもしれません。

しかし講座に通うにはお金がかかります。

当時は学生だったので多少は学生割引がありましたが、それでも数万円かかったと記憶しています。

今の時代ならYouTubeで地学や物理、数学のわかりやすい授業がありますし、書籍でも十分学習できるので、勉強するのに高いお金をかける必要はないと思います。

気象学研究室に所属

大学2年生の時はあまり勉強していませんでしたが、3年生になって研究室に所属してからは勉強へのモチベーションが高くなりました。

研究室では毎日当番制で天気図の解析をしたり、すでに気象予報士の資格を持っている先輩がいたりしたからです。

このような環境に居られたことは大きかったと感じます。

合格まで独学

気象学研究室に所属したからといって、気象予報士試験のためのゼミや授業があるわけではありません。

試験のための勉強は基本的に独学です。

研究室に所属したことで日々天気図を見る習慣が付いたことは試験に対しても大きなメリットでしたが、試験勉強は1人で図書館に行ってやることが多かったです。

すべて独学で気象予報士試験に合格することも可能だと思いますので、試しに図書館や本屋で気象予報士関連の本を読んでみるのもいいかもしれません。

-気象予報士

Copyright© 熊澤里枝のお天気サイト , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.